荷主交渉コンサルティング
2024年問題を乗り越える、運賃改定・条件改善の具体的手法として、荷主企業との交渉をサポート
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有限会社エクセレント急便
2021.01.06
会社設立後、大手アパレル物流会社からの下請を中心に事業を進めていました。
しかし、リーマンショックの影響により、大手物流会社から稼動させていた自社車両の減車を余儀なくされたのです。経営が軌道に乗り始めていただけに、4割以上の収益減は、予想外の痛手でした。なぜなら売上の95%以上が、その大手アパレル物流会社だったからです。
これをきっかけに、下請に依存した企業体質の改善を考えるようになりました。
しかし、その思いとは裏腹に厳しい状況を打開できずにいたころ、参加したセミナーで船井総研ロジを知り、わらにもすがる思いで、コンサルティングをお願いすることにしました。
資金が底をつき始めた状況の中で、船井総研ロジさんからハンガー輸送専門サイト立ち上げの提案がありました。
ハンガー輸送は、ハンガーに衣服を吊るしたまま輸送が可能な専門性の高いサービスです。
また、衣服のシワ防止はもちろん、輸送に伴う開封や梱包といった荷主の作業効率化やコスト削減のメリットも同時に持ち合わせています。
一般の輸送よりも特異な輸送のため、このサービスに必要なハンガー車両を保有しているのは、関東内の大手物流会社を含めても8社ほどしかありません。
その中で当社は、アパレル物流会社の下請業者だったことが幸いし、全車両がハンガー車両でした。しかしながら既存のホームページには、その部分について明確に打ち出せていなかったのです。
そのため、ハンガー輸送の専門サイト「ハンガー車.com」を立ち上げることで、自社の強みを打ち出し、アパレル製品を扱う企業からの直受け獲得を目指しました。
キャラバンから4tトラックまで幅広い容量のハンガー車を取り揃えることで、輸送先の規模を問わず、ハンガー輸送を利用してもらえるようにも注力しました。
「ハンガー車.com」に付随させる形で、新たに「アパレル物流.com」を立ち上げました。
一般的にアパレル企業は、輸送、検品、流通加工をそれぞれの専門会社に発注します。そこで、ハンガー輸送とは別に、検品から保管、値札付け、タグ付け、プレス加工といった流通加工を物流部門に導入することで、アパレル企業に特化させたワンストップサービスを展開させました。
サイト内には、各作業工程の動画を掲載し、監視カメラの設置等によるセキュリティ環境を打ち出すことで、荷主への安心感につながるように工夫しました。
パート2人で始めたアパレル物流は、立ち上げた2013年11月は、月に100万円程の売上しかなかったものの、WEB販促と口コミのみで、事業開始半年後には15人体制までに拡大し、5月には単月で1,000万円超を売り上げるまでに成長しました。
その後、運送業界全体でドライバー不足が顕著になってきました。そこで次に実施したのは、もともとあったコーポレートサイトのリニューアルです。
今までは、「ハンガー車.com」や「アパレル物流.com」と新規荷主開拓のためのマーケティングサイトでしたが、今度は求職者向けの採用情報を充実させてコーポレートサイトをリニューアルしました。
その結果、他社から「エクセレント急便さんはなんでそんなに若いドライバーからの応募が多いんですか?」と聞かれるぐらい、人材の募集には困らなくなりました。
今では、ドライバー数も増え、千葉に営業所も出店することができました。
他社にはないアパレルに特化させた輸送と物流のワンストップサービスを展開したことで、直荷主比率も高まってきました。
昨今はコロナの影響でアパレル業界は厳しい状況が続いていますが、Webマーケティングを中心に、営業活動を強化し、更なる事業の拡大を図っていこうと思います。