フジイチ輸送有限会社

2024.06.04

スキルの高い乗務員を評価する評価賃金制度を構築

労働時間=賃金になっていた

乗務員の賃金体系は、労働時間を正しく把握し給与に反映させる制度設計をしていました。

支給項目は、
①基本給(車格ごとに一律支給)
②諸手当(無事故手当、皆勤手当、特別手当、夜勤手当など)
③割増賃金
で構成されていました。

担当する業務によって特別手当を支給していましたが、「労働時間=賃金」になっていることが問題点でした。リフトの技量が高い乗務員ほど、任せることができる業務が多いので、長時間労働になって、月給も高かった一方で、労働時間以外でも処遇に報いる賃金体系に変更したいと思い、コンサルティングを依頼しました。

研究会の声_フジイチ輸送_船井総研ロジ

時間外労働の上限規制(年960時間)を受けて

評価制度の見直しを決意

時間外労の上限規制を受け、「限られた時間の中で生産性が高い乗務員を評価したい」と思い、評価基準の変更に重きを置いて、支援していただきました。

  • 職務遂行能力(安全品質、作業の技量、車両管理、社内外ルールの遊守など 仕事への取組み姿勢)を序列化して基本給に反映
  • 日常業務で特に会社が求めること(安全運転、アイドリング、書類の提出期限、月次教育の要など)について、評価手当を支給
  • ・皆勤手当など時代にそぐわない手当を廃止
  • ・業務手当(従事する業務の負荷に応じて支給)、応援手当(欠勤対応で出勤した場合に支給)、不規則勤務手当(早朝・深夜勤務を両方対応)、家族手当(福利厚生)の増額など

新人事制度移行にあたって退職者ゼロを達成

最終的には基本給・諸手当の見直しを実施しました。新制度を導入する際は、不利益変更にならないよう配慮し、賃金の総支給額も上げました。荷主への運賃交渉・シフトの見直しも同時に進め、2024年問題対策もすることもできました。大幅に労働時間が短くなる乗務員の給与は、若干下がったものの、時間あたりの賃金を上げることで納得してもらえたと思います。

研究会の声_フジイチ輸送_船井総研ロジ
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スキルと賃金を連動させることで、リフトの技量が低い乗務員には成長を促すことができるようになった

法令を遵守し、職務遂行能力が高く、会社の指示に従ってくれる乗務員の給与が、そうでない人より高くならないように評価賃金制度を設計することで、労働時間の短縮と利益アップを実現することができました。

また評価項目も明確にしているため、社員が自ら成長しようとする動きも見られ、会社全体で良い体制を構築できたと思います。

研究会の声_フジイチ輸送_船井総研ロジ
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フジイチ輸送有限会社

本社所在地
愛知県刈谷市一ツ木町7-7-7
設立
1993年7月
代表取締役
米田 槙友
従業員数
54名
車輌台数
37台
会社紹介
1993年の創業以来、自動車部品の輸送に特化し、地場配送、スポット便・チャーター便に対応している物流企業です
コーポレートサイト
http://fujiichi-yusou.co.jp/home/index.html

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