荷主交渉コンサルティング
2024年問題を乗り越える、運賃改定・条件改善の具体的手法として、荷主企業との交渉をサポート
くわしく見る
森松産業株式会社
2010.10.06
当社は物流の品質改善ツールを扱う商社なのですが、主力製品の一つとして「ショックウォッチ」という世界シェアNo.1の衝撃検知シールを国内特約店として扱っています。
これは製品輸送中の衝撃による破損事故を検知でき、責任の所在を明らかにできるため、荷扱者に注意を促す効果があります。
リーマンショック前は業績も好調で過去最高の利益でしたが、景気が後退し、物流量の減少に伴い、「ショックウォッチ」は伸び悩むようになりました。そこで、新たなマーケティングの仕組みを導入していくことになりました。
我々が目指したのは効率的に見込み客を集め続ける「集客の仕組み」と、集めた見込み客に効率的にアプローチする「営業の仕組み」です。そのために大きく3つの取り組みを行いました。
以前サイトからリニューアルすると5倍もの反響があり驚きました。変更点は、事業コンセプトを前面に打ち出したサイトになっていることです。「物流品質の向上こそがコスト削減の近道である」というコンセプトで製品情報を提供しています。
物流品質の課題解決に関する情報を掲載する中で、まず動画を見てもらい商品を理解して頂き、無料サンプルセットで共感のステップを踏み、最後は有料のお試しセット購入までサイトで完結できるように工夫しました。
森松産業株式会社 破損トラブル解決.com
森松産業株式会社が運営する情報サイト「破損トラブル解決.com」
サイトの目立つ場所にコンセプトムービーを配置し、まずは共感を得る
資料請求やサンプル購入された見込み客や、既存のお客様は、定期セミナー(勉強会)への参加を促しています。
この勉強会は当社の製品紹介の場ではなく、物流品質向上のための勉強会として、第一線で活躍している方をゲスト講師に招き、顧客と共に物流品質向上のための勉強をしています。
この勉強会は我々のお客様である荷主企業にとっては無料で物流品質向上ノウハウが学べます。物流企業や品質改善機器メーカー、保険会社などの参加業者には、パンフレットの配布や製品展示を通じ荷主企業へ直接PRできる場となっています。同時に、参加業者の顧客(荷主)にも勉強会を紹介してもらっています。
特に勉強会ではコンテンツが大事なので、船井総研にはゲスト講師を紹介して頂くなど協力をして頂いております。我々や船井総研、タイアップ講師の船井ロジ社にとっても勉強会に参加される荷主企業や、物流企業など、新たな見込み客と接する場として活用しています。
おかげさまで勉強会は盛況で、ソニーやニコンといった大企業を含め50名を越える参加者が共に勉強しています。
この勉強会を主催することで、我々の取り組みに共感して頂いた荷主から、新たな取引先の紹介がすでに何件かありました。また参加者同士の交流の中で、当社の製品を実際に使っている企業の生の声が聞けることも、口コミ効果という面で大きな効果を上げています。
これは私が編集長になり、3ヶ月に1度、お客様や見込み客リストに送付しています。ここでも最新の業界動向や物流品質改善の成功事例、勉強会の報告と次回の告知などが主な内容です。
定期的にレターを送ることで普段訪問できない方にも継続的なコミュニケーションをとることができ、勉強会に参加できない方に対しても我々の姿勢を伝える事ができるのです。
これらの仕組みがうまく回るようになると、営業を増やさなくても一時期に比べ業績が3倍近く向上しました。また現在は、お客様への訪問時に我々の取り組みについてお話できるのが楽しく、モチベーションアップにつながっています。自社だけのためでなく、多くの企業に貢献している実感が社員を元気にしているのだと思います。